TODOROKI bunshitsu totsu

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2023年大晦日

2023.12.31

もう1年か…と時の流れの早さを毎年感じ、その度反省をしている自分がいます。今年も比較的おとなしくしていた年でした。無理をせず、のんびりマーペースで過ごした感じがします。そのぶん何かをやり遂げたというような充実感も派手さもないような…。それも悪くはないかもしれないけど変に歳をとっていきそうで、来年は新しいことに挑戦したいな~と考えています。

【100の1000】
9月に1週間だけ長野県立美術館で「100の1000」というテーマで展示をしました。「日本100名山」の1000m等高線をもとにグラフィック展開したポスター展です。6月に亀倉雄策賞を受賞した岡崎智弘さんの個展「STUDY」を見に行って、毎日コツコツ作る直向きさに影響されました。私にとって人生区切りの50歳になるまで、この時点で約100日。100日間、毎日コツコツ何かを作ろうと決心し、「日本100名山」をテーマにした100作品の制作に取り掛かりました。しかし途中で、8月に開催される「山の日ポスター展」に間に合わそうと気が変わり、倍のスピードのペースで作ることになり、夏場はあまり仕事していないような状況でした。一枚一枚のポスターは大したことないけど、100枚作り上げることで意味がある展示にしたいと思った企画でした。
【和田中倉庫】
長和町の株式会社日本ウオルナットさんが、廃校になった和田中学校の体育館を買い取って倉庫にするということで、看板デザインを依頼されました。何回か和田中学校の校舎を見に行って、校舎入口の古い看板の文字を使おうと思いました。新しくデザインするのではなく、地元の方々が中学生の頃に目にしていた文字を使い、少しでも和田中学校の思い出を残すことが良いかと。ミニパンフレットも制作しましたが、ちゃんとした印刷ではなく藁半紙にモノクロ表現でクリップレスで綴じただけの方が、当時の中学時代の雰囲気に合っているのでは?と思って制作したものです。地味なデザインに見えるかもしれませんが、自分としては今年一番腑に落ちた仕事で、長野ADC賞として評価していただいたのも嬉しかったです。
【長野ADC年鑑の制作】
昨年の秋からADとして関わらせていただいた「長野ADC2022」の年鑑制作は良い経験になりました。長野ADC発足初年度から他のADの制作過程を見ていて「大変だな~」と感じると同時に「いつか自分も制作してみたい」と思っていて、ようやく実現しました。表紙まわりは2022年度の統一イメージの雲のビジュアルにして、各カテゴリーの扉は空のグラデーションの写真を使用しました。ノンブルや目次をなくすなど、スッキリ軽いイメージにしたかった。一方で受賞作品の説明は充実させるなど、伝わりやすい年鑑を目指しました。いろいろ評価はあるかと思いますが、個人的にやりたいと思っていたことはある程度できたので満足しています。また作れるように努力します。